梅雨も未だ明けず、うっとおしいお天気が続きます。
私たち、中古の戸建物件やマンションを仲介させて頂いておりますが
いつも気になるのは建物の傷み具合。
住居はメンテナンスによって傷み具合が大きく変わってきます
室内で言えばフローリング。半年に1度ワックスを掛けるか掛けないかで全く
違ってきます。(最近はコーティングされたワックス不要のフローリングもあります)
また、通気よくされているか? 特にマンションの場合はコンクリートで機密性が高いため
カビの原因になりますし、木造の戸建ては木の腐食のもとになります。
そんな中で見つけた記事。
天野彰氏の「いい家 いい家族」から・・・
【雨の後はメンテナンスのチャンスです!】
「雨後のタケノコ」ならぬ「雨後のメンテナンス」です。毎年、梅雨の季節になると
住まいのメンテナンスについてお話しするようにしています。
「梅雨に入る前にメンテナンスの話をするべきではないか」と言われそうですがさにあらずです。
しとしとじめじめと降る雨の季節でないと、雨漏りの原因や染み込みルートが分かりません。
梅雨の晴れ間には家の外部の小さなひびなどから染み込んだ雨の跡が乾かずに残ります。
突風をともなうゲリラ豪雨などで漏れることもあります。配線や空調機などに入ってショートしたり
家具などをぬらす被害も出しますが、一時的な吹き込みや、トイや排水溝がごみなどで詰まっていたり
オーバーフローするなど意外に原因は発見しやすいものです
怖いのは知らない間にじわじわと漏って構造や土台を腐らせ浸食して躯体にまで影響を与える雨漏りです。
今の季節のようにしとしとじめじめと降る梅雨の晴れ間に、双眼鏡やデジカメを持って家の外に出て、普段
行かない家の周囲を見て回りましょう。すると外壁がなかなか乾かないところがあったり、基礎の色が
黒ずんでいることなどが分かります。
点検ポイントはイラストで示すように、外壁の窓周り全般
ベランダや庇(ひさし)の付け根、手すりや雨どいや設備
配管などの受け金物などです。その辺りから壁が黒ずん
で見えたり、染みて壁から尾垂れが流れ出ているようなと
ころを探しましょう。壁の中に雨漏りか壁内結露などで
長い間に水がたまって染み出したもので、土台を腐らせ
構造にまで影響が出ている兆候です。
さらに基礎周辺の地盤沈下や、水苔が生えているかなども
探しましょう。水がたまっていないかなども要注意です。
ひどい時は床下に水が流れ込んでたまっていることさえあります。
基礎に乾かないひびがあれば基礎本体にひびが入っている
こともあります。クリップなどをまっすぐに伸ばした針金などがするすると入ってしまうときは
構造クラックです。基礎が無筋で割れている場合は基礎自体の補強が必要になります。
また基礎の通気口がエアコンの室外機や物置などで塞がれているのも床下に湿気が充満します。
こうして染み込み跡や、いつまでも乾かない怪しげな場所を見つけ、手の届くところはチョークで印を付け
写真を撮っておきます。のちにその写真を専門家に見せ、さらに詳しく調査をしてもらいます。
壁から染み出している雨漏りの場合でも、実際は屋根の勾配(こうばい=傾き)を伝って流れて来ている場合も
あり、原因を究明するのは専門家でも厄介なことです。ご子息やお孫さんなど若い人に頼んで天井裏をデジカメ
などで撮っておきましょう。屋根を支える束や梁がずれていたりなど思わぬ問題も見つかるケースも多いのです。
じめじめの雨の季節に専門家でなくともそこに住む家人が住まいの総点検をすることによって家を長持ちさせる
ことができます。何よりも自身が家の状態を知ることが大切です。家を守るのはなんと言っても住む人の目です。
やはりメンテナンスのメは「目」なのです。
わが国の住まいの敵は湿気です。